Claude Code を使っていると、処理中に Cogitating...Noodling... といった言葉がくるくると表示される。英語ネイティブでも見慣れない語彙が混じっていて、初見では意味がつかみにくい。

「公式ドキュメントに一覧があるのでは」と思って探したが、見当たらなかった。語彙リストはソースコード内の定数として管理されており、X(旧Twitter)への投稿や GitHub Issues を通じてコミュニティに共有されている。この記事ではその全リストをカテゴリ別にまとめた。


料理・醸造系

素材がゆっくりと組み合わさっていくイメージ。時間がかかる処理のときに多い印象がある。

単語 意味
Brewing 醸造する・(考えが)醸成される
Baking 焼き上げる
Marinating 漬け込む・じっくり浸透させる
Percolating ゆっくりと滲み出る(コーヒーメーカーのイメージ)
Simmering とろ火で煮る
Distilling 蒸留する・エッセンスを抽出する
Cooking 料理する
Concocting 調合する・(計画を)練る

思索・哲学系

深く考えているときのイメージ。英語でも格式ばった語彙が多く、ネイティブでも日常会話ではほぼ使わない。

単語 意味
Cogitating 熟慮する
Ruminating 反芻する・深く考える
Contemplating 熟考する
Pondering じっくり考える
Philosophising 哲学的に考える
Pontificating もったいぶって断言する
Deliberating 審議する・慎重に考える
Musing 物思いにふける
Mulling じっくり考える(mulling over)
Meandering さまようように考える
Interrogating 問い詰めながら掘り下げる

エンジニアリング・組み立て系

システムを設計・構築するイメージ。技術的な作業のときに出やすい。

単語 意味
Calculating 計算する
Computing 演算する
Calibrating 調整する・較正する
Orchestrating オーケストラのように調和させる
Synthesizing 統合する・合成する
Assembling 組み立てる
Forging 鍛造する・力強く作り上げる
Wrangling 格闘する・取り組む
Untangling ほどく・解きほぐす
Coalescing 統合する・一つにまとめる
Deciphering 解読する
Reticulating 網の目のように張り巡らせる
Crystallizing 結晶化する・明確な形にする
Weaving 織り上げる

ユーモア・ファンタジー系

意味として面白い、あるいは普段まず見かけない語彙。Claude らしい遊び心が出ているカテゴリだ。

単語 意味・補足
Noodling ぼんやり考える。ジャズの即興演奏もこう言う
Conjuring 魔法で呼び出す
Scheming 画策する・企む(悪意ある響きも含む)
Hatching 孵化させる・(計画を)温める
Frolicking はしゃぐ・軽やかに動き回る
Herding 群れを誘導する
Honking クラクションを鳴らす
Booping 鼻をつつく(ネットスラング)
Smooshing ぐにゅっと押しつぶす
Shimmying 小刻みに震える・軽やかに動く
Schlepping 重いものを引きずって運ぶ(イディッシュ語由来)
Discombobulating 混乱させる
Combobulating Discombobulating の造語的反義語(辞書にはない)
Finagling うまく取り計らう・ごまかす
Flibbertigibbeting そわそわしたおしゃべりをする(中世英語由来の古風な語)
Puttering ちょこちょこいじる・ぶらぶらする
Moseying のんびり歩く
Clauding “Claude する”(固有名詞の動詞化・完全な造語)
Sprinkling 振りかける
Choreographing 振付をする・動きを細かく設計する
Waltzing ワルツを踊る

一般動詞系

見た目には普通の英単語だが、並んでみると意外と使い道の幅広さがわかる。

単語 意味
Thinking 考える
Processing 処理する
Generating 生成する
Imagining 想像する
Considering 考慮する
Determining 決定する
Inferring 推論する
Envisioning 心に描く
Manifesting 具現化する
Ideating アイデアを出す
Elucidating 明確にする
Perusing 精読する
Puzzling 首をひねる・頭を悩ます
Mustering かき集める・奮い起こす
Actualizing 実現する
Channelling 媒介する・集中させる
Cerebrating 頭を働かせる(cerebrate という動詞から)
Incubating 孵化させる・温める
Germinating 発芽する
Effecting 引き起こす・実現する
Forming 形成する
Doing する(一番シンプルなのがかえって印象的)
Accomplishing 成し遂げる
Actioning 実行する(action の動詞用法・やや非標準)
Churning 激しくかき混ぜる
Crafting 丁寧に作り上げる

特に面白い語をいくつか

全体の中で特に特徴的な語を補足しておく。

Clauding は “Claude する” という固有名詞の動詞化で、他の AI ツールではまず見ない。CombobulatingDiscombobulating(混乱させる)の造語的な反義語で、辞書には存在しない。Schlepping はイディッシュ語(ユダヤ系東欧語)由来のスラングで、「重いものを引きずって運ぶ」という疲労感のある語だ。Flibbertigibbeting は中世英語に由来する古風な語で、「そわそわしたおしゃべり屋のようにふるまう」という意味を持つ。


Anthropic の公式情報は?

記事執筆時点(2026年6月)で、Anthropic の公式ドキュメントにこの語彙一覧の掲載はない。

語彙はソースコードの定数として管理されており、X への投稿(2025年3月)が一次情報として広く参照されている。表示語彙のカスタマイズを求める GitHub Issues(#29200、#30259)も出ているが、まだ実装はされていない。

コミュニティの観察によると、シリアスなトピック(セキュリティ処理など)では Setting up the calculation のような平凡な文言が出る傾向があり、ユーモラスな語彙は軽いタスクや創作的な作業に多い。意図的に語彙とトーンを使い分けているようだ。


参考